「これは僕の進化の過程の1ページ目です」
抱きしめたいから 2本足で歩く
一人じゃ寂しいから 君と息するよ
「ねえママ、僕好きな人が出来たんだ」
「おめでとう」
会いたいよ
ねえ君は今頃誰の乳を吸って生きてるの?
言葉はもう覚えたかな?
「パパ、ママ、ニーナ」
「よく出来ました
今すぐ行くね」
あれ? おかしいな
君を抱きしめるために浮かせた前足が
何故か君を傷つけ始めるんだ
覚えたての言葉だって 君に突き刺すナイフ
切り裂く
「じゃあアタシがナイフ放つ前のその口を
この口で塞いであげましょう」
相対のチュー
キミは今からアタシの息を吸って生きてくの
言葉はもう唾液で錆びついた
ねえ君は今さら僕の息を吸って
「大好き」だなんて言ってみせるけど
それならもういっそ ボンベのように一生
僕が吐く言葉吸って息絶えて